現代語訳 論語と算盤 (ちくま新書) | |
![]() | 渋沢 栄一 守屋 淳 筑摩書房 2010-02-10 Amazonで詳しく見る ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
その人は、手元においておいて、何度も読み返していると言っていた。
それだけの価値をこの本から自分は読み取れるか?
◆読んだメモ
- 日本資本主義の父
- 実業界の父と呼ばれる
- 実業や資本主義には暴走に歯止めをかける枠組みが必要だと考え、それが「論語」だと考えていた。
- 論語はすべての人に共通する実用的な教訓
- 争いはいいのか悪いのか?
- 争いは何があってもなくすべきものではなく、世の中を渡っていく上でははなはだ必要なものであると信じる。
- 名声とは常に困難で行き詰った日々の苦悩から生まれてくる。
- 失敗とは得意になっている時にその原因が生まれてくる。
- 立派な人間の争いであれ
- 正しい道をあくまで進んでいこうとすれば、争いを避けることは絶対にできないものだ。
- 何があっても争いを避けて世の中を渡ろうとすれば善が悪に負けてしまう。
- その頃、実業は。百姓と共に賤しいとされた。
- 「実業界の人になろう」との決心がついた。
- 「智・情・意」 この三つのバランスが大事。
- 智・・見分けること、違いが分かること 膨張しすぎると情が疎かになる。
- 情・・人の気持ちがわかること 流されてしまうのが欠点
- 意・・強い意志
- 人生は努力にある
- 論語「人間であるからには誰でも、富や地位のある生活を手に入れたいと思う。でも真っ当な生き方をして手に入れたものでないならしがみつくべきではない」
- 孔子は、「富と地位を嫌っていた」のではなく、あくまで「富や地位にのめり込むことを戒めただけ」
- 大学という古典の中で、「財産を作るための正しい道が述べられている。」
- 家康の遺訓
- 「人の一生は、重い荷物を背負って、遠い道のりを歩が如し、急いではいけない。耐え忍ぶことこそ無事に長らえるための基本、怒りは自分にとって敵だと思わなければならない。」
- 「勝つことばかりで、うまく負けることを知らなければ、そのマイナス面は、やがて自分の身に及ぶ、自分を攻めて他人を責めるな。足りない方がやり過ぎよりまだましなのだ」
- 家康は朱子の儒教を採用して現実にうまく応用した。
- 徳川幕府が、300年続いたのはそのおかげ。
- キリストの愛と、論語の仁はほとんど一致しているのではないか?
- キリスト「自分がして欲しいことを人にもしなさい」
- 孔子「自分がしてほしくないことは他人にもしない」
- 「正しい道理に進むなら、あくまで自分の主張を通して良い」
- 「師匠は尊敬すべき人だが、仁に対してはその師匠にする譲らなくて良い」
- 孝行は親がさせてくれて初めて子供が出来るもの。
- 子どもが孝行するのではなく、親が子に孝行させるのである
- 親に「私の思う通りになれ」と言われれば、子はそれに反してしまうと、親不孝者になってしまう。
◆読んだ感想
論語と算盤は両立すると説いている。
金持ち父さんは、キリスト教と財産形成は矛盾しないと説いていたが、この人は、論語と実業は、矛盾しないと説いている。
渋沢栄一は、正しいことであるなら、争いも避けないと言っている。
正義を貫くには、闘いが必要だと言っている。
それに対して、家康は、怒りは敵としている。
これは、特に戦国時代という危うい時代を生き抜いてきたから言えることではないかなと思う。
そういうバックグラウンドが反映されているのではと思う。
部分最適ではなく、全体最適をした場合に、怒ることによってすべてを無にしてしまうのは損だ家康は説いている。
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