クルマは家電量販店で買え!: 価格と生活の経済学 (ちくま文庫) 吉本 佳生 |
大学の教授ということもあって、生活経済学の知識に基づいて、
複雑なモノの価格について、細かく説明している。
大学の授業のようだ。難易度も結構高いと思う。
◆読んだ感想
世の中かなり複雑。一見、いい仕組みに見えるものでも、
穴がありそこからほころびができる。
復数のファクターが複雑にからみ合っており、
因果関係を非常に難しくさせている。
そんな事象を例に上げ一つ一つ説明してるといった感じ。
一人の人間の知識に限界があるので、
説明されないと、なかなか把握できないし、
説明されても何故なのか分からないといったこともあると思う。
◆読んだメモ キーワードのみ
PB プライベートブランド で安くNB
取引コスト 一物一価を阻む
平均コスト
ヤマダ電機も自動車販売を更に拡大しそう
高く売れる客には高く、安く売れる客には安く。
価格差別 をしたほうが、総収益が上がる
高級レストランの格安ランチが十分に美味しいのはなぜか?
赤字覚悟?追加コストを考えれば合理的
空いてる時間を活用、設備は固定費。
ランチは安定収入
ディナーは付加価値が高いが、不安定。
タバコや携帯電話についての規制
裁定取引 アービトレージ
混雑する高速道路では、料金無料化は最悪の政策
高速道路は、高速だから価値がある
高速道路無料化しますという公約!?
価格差を縮める機能を持つ裁定は価格差別の天敵。
裁定が働けば、価格差は縮まる
一円パチンコ
パチンコ必勝法!?
幕末 金銀トレード貿易で通貨制度が破綻
金流出⇒物価高騰
労働コスト
イタリアに中国人を呼んで服を作る⇒イタリア製
外国人労働者を受け入れたいなら、選別をしないほうがいいのはなぜか?
選別するのに多額のコストがかかる
インドネシアから 介護福祉士
外国人研修・実習制度で海外から労働者受け入れ
賃金や手当をピンはねしているとの指摘
人は自由に移動する
優秀な部門まるごと引き抜き
中国での偽ブランド販売が銀座を潤す
愚かな政府は、人は移動しないと想定して政策を行う
フードマイレージの問題点
食べ物が移動せずに人が移動した時は?
4章 オークション
公開オークションイングリッシュオークション セカンドプライスオークション
一番高い価格を入れた人が、二番目に入れたひとの価格で購入できる
ダッチオークション 値下げしていく
勝者の呪い
ふるさと納税 ⇒ 自治体の過当競争が生じている
ジェネリック医薬品と先発薬との争い
先発薬が値下がりにくいのはなぜ?
ジェネリックシェアが低い日本では、値下げしないほうが、総収益が増える
5章 大学の授業料
大学の授業料はこれからも上がるのか?
デフレなのに上がり続けてるのはなぜか?
学歴社会の無駄をなくそう!
難関大学を授業料値下げ競争に巻き込む
学歴社会の前提は崩れつつある
学歴シグナルの崩壊
能力の証明 ⇒ 親の財力の証明
抜け穴がたくさんある
科目が少ない入試
必修逃れが問題に
大学教育というサービスは固定コストが巨額なので、
規模の経済学が働く
ネットの活用 生徒を増やす
自由競争を促せば、価格は下る
同じ能力でも運よく高賃金を得る人もいれば、
運悪く低賃金になる人もいる
「均衡」
サンクコスト
6章 地球温暖化
排出権取引発展途上国にとって有利すぎる
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